このMLは、「ひとを、みる」セミナー、および「対人援助のワークショップ」に参加された方の交流を主な目的に運営されています。また、セミナー&ワークショップの期間中にご協力いただいた健和会職員も、メンバーに入っています。
「セミナー」と「ワークショップ」は、ほぼ同じものです。
なぜこのMLをつくる必要があったのでしょうか?
参加されたみなさんはご承知の通り、セミナー&ワークショップは、出会いと体験の機会を提供しています。現場に入り込んで、そこでの登場人物にインタビューし、当事者や援助者の実際の様子を知り、そこでの人間関係や職種間連携を知り、それらについて考えていただく企画です。
主催者側はなるべく特定の考え方や価値観を押しつけず、参加者自身の感性と知性で得られたものを持ち帰っていただくように努めています。
最終日に発表会があり、レポート提出を求める割には、テーマが曖昧だったり(なかったり?)するのは、このためです。
したがって、セミナー&ワークショップが終わった時に手にしたものは、参加者一人ひとりによって異なっています。多くの人は、自分の進もうとしている行く手には、どのような人々が待っているのかを知って、援助者としてのあり方について課題を見つけているでしょう。でも中には対人援助の仕事がいかに複雑で難しいかを知って、かえって戸惑いを深める人もいるかもしれません。
もっと長い日数の企画なら、そうした迷いや疑問について徹底して話し合えるのでしょうが、現状ではそれは困難です。
教育プログラムですから、参加者のこうした課題や疑問、迷いに応える機会をもっていきたい。
このことがMLを作った理由の一つです。
また、セミナー&ワークショップから学園や職場に帰って、また勉強やサークル活動やアルバイトや生活に追われていきます。
そして時がたてば、どの参加者もそれぞれの進路を進み、医療や福祉の現場に出ていきます。
多くのみなさんが、「セミナー&ワークショップで過ごした時間は、とても貴重だったけど、なんだか夢みたいだ」と感じるようになりがちです。
それはそれでよいのですが、ただしそのことが、セミナー&ワークショップで得た課題や疑問を曖昧なままにして、現実に流されていくことを意味するのだとすれば残念なことです。
セミナー&ワークショップはほんの短い期間ですが、そこで出会った人々と連絡を取ることで、一人ひとりの課題や疑問をきちんと追究していければ、すばらしいと思うのです。
そうした機会を少しでも提供したい。それがこのMLをつくった二つ目の理由です。
もともとメールマガジンとして出発した「みるみる」ですが、MLになりました。メールマガジンは臨床疫学研究所から一方的に配信される電子メールを使ったニュース・レターです。
それに対してメーリングリスト(ML)は、一通の電子メールがメンバー全員に送られる仕組みです。このメールの発信元に発信すれば、それはメンバー全員に流れます。MLからのメールに返信すれば、それもまた全員に配信されます。全員に送りたくないメールは個人宛に送ればいいのです。
こういった主旨のもと、「みるみる」を運営しております。
健和会臨床疫学研究所
所長 藤井博之
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